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万事快調 [暮らし]

万事快調。

そんな言葉が浮かんでくるほど術後の体調も順調に回復してきました。

にもかかわらず、6月に記事をアップしてから、4ヶ月も更新が滞ってしまいました。

何と言えばいいのか、パソコンに向かう気力がおきないんです。

4月からはじめた仕事が、役所に出す書類等を作ったりする事務仕事なので

自宅でパソコンに向かう気がしないということも、理由のひとつかもしれません。

そして、胃を失ったことも、微妙に関係しているように思います。

術後は、今までなら気を煩わせていたことが、どうでもいいように思えるようになったんです。

細かいことで思い悩むようなストレスを感じることがなくなりました。

その代わり、何かを表現しようとする欲求もなくなってしまったのですが。

先月末、弟のakiponがブログを閉じましたが

私も「横浜ホンキートンクブルース」の更新を、いったん終了したいと思います。

とはいえ、皆さまのブログには、これからも訪問するつもりですし

いつの日か記事を更新する気になるかもしれないので

ブログはこのまま残しておきます。

今まで拙ブログを訪問していただいて本当にありがとうございました。

この場を借りてお礼申し上げます。

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特に意味はありませんが 今回の表題と同じタイトルのゴダール作品「万事快調」の映画ポスターを貼りつけました。
タグ:万事快調
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カンヌ [CM]

カンヌ映画祭.jpg

5月中旬から始まった「カンヌ映画祭」は閉幕しましたが

6月下旬からは「カンヌ国際広告祭」が開幕します。

カンヌライオンズ.jpg

「カンヌ国際広告祭ーカンヌライオンズ」は、世界最大のテレビCMコンクールです。

世界中からエントリーされた数百本のCMが会場で上映され

独自性や創造性に富んだ作品に対し、ブロンズ、シルバー、ゴールドの賞が与えられます。

そして、それらの作品の中から絶対的評価の高い作品に、グランプリが決定します。

初めてカンヌを訪れたのは1984年で

社員ディレクターとして、どうにか仕事が回りはじめた頃でした。

当時の私には、CMコンクールにエントリーするような作品は何もありませんでしたが

会社が、研修として私をカンヌに行かせてくれたのです。

広告祭の期間中、カンヌには世界中のCM関係者が集まってきます。

連日、上映会場のパレ・デ・フェスティバルに通い、私もCM漬けの日々を過ごしました。

観客の反応は、ダイレクトに会場に伝わります。

独自性を持った視点で作られたCMには拍手が沸き起こり

広告的な訴求力を持たない作品には、床を鳴らしてブーイングが起こります。

ある時「サントリーローヤル」という日本のウィスキーのCMが上映されました。

そのCMは、ランボーやガウディをテーマに独特の映像で作られた作品でした。



私は、この作品が好きだったので、観客がどんな反応を示すのか、とても興味があったのですが

上映後に大ブーイングが起こってしまったのです。

映像のイメージが、ウイスキーという商品に着地していないというのが不評の理由でした。

商品に対して明確な訴求力のない広告に、観客はシビアな評価を下します。

こういうイメージ広告は日本でしか通用しないのだということを、私は思い知りました。

たとえば、酒類のカテゴリーで絶賛されたのは、こんなCMでした。

舞台はロンドンの紳士専用のクラブ。

年老いた給仕が「ギネスビール」の小瓶をトレイにのせて客のもとに運んでいる。

しかし、トレイをもつ老給仕の手元が震えているので、ビールがカタカタと揺れてしまう。

他の客たちは、老給仕がビールをこぼしてしまうのではないかと心配そうに見つめる。

トレイの上で揺れるビールと、心配そうに見つめる客たちのアップが交互にカットバックされる。

客のもとにたどりついた老給仕は、何事もなかったようにテーブルの上にギネスビールを置く。

ハラハラしながらその様子を見ていた客たちから安堵のため息が漏れる。

このCMには、ナレーションも音楽もないが、見終わった瞬間、無性にビールが飲みたくなる。

ビールのボトルがカタカタと揺れる音を、シズル感としてとらえた表現が実に見事だった。

街のカフェやレストランに入ると、上映作品を論評しあう関係者たちの声が聞こえてきます。

言葉はわからないけど、彼らを見ていると、誰がディレクターで、誰がプロデューサーなのかが

なんとなくわかってきます。

人種は違うけど、同業者同志には共通する匂いというのがあるものです。

顔なじみになった同世代のヨーロッパのCMディレクターたちと

お互いにたどたどしい英語で、上映作品を論じあったりするのはとても刺激的でした。

広告祭が終わるころには、CMに対する私の考え方が少しずつ変わっていくのを感じました。

その年のグランプリCMは、映画「ブレードランナー」のリドリー・スコットが手掛けた

「アップルコンピュータ」でした。



授賞式の夜は、カジノ付きホテルのプールサイドでパーティが開かれます。

プールサイドとは言え、短パンとポロシャツで参加するわけにはいかないので

急遽、安物の上着とネクタイを買って、そのパーティに出席しました。

プールサイドを歩いていると、初めての場所なのにどこか見覚えがあることに気付きました。

そこは、映画「地下室のメロディ」のラストシーンに出てくるプールサイドだったのです。

プールに沈めたバッグから札束が浮き上がり、アラン・ドロンとジャン・ギャバンの完全犯罪が

失敗に終わるあのシーンです。

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あれから、カンヌにはロケ等で何度か訪れていますが

会場のパレ・デ・フェスティバルの前を通るたび、野心に満ちた若き日の自分を思い出します。

2015年、今年はどんなCMがグランプリを獲るのでしょうか。

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われに五月を [暮らし]

「二十才 僕は五月に誕生した

僕は木の葉をふみ 若い樹木たちをよんでみる

いまこそ時 僕は僕の季節の入り口で

はにかみながら鳥達たちへ

手をあげてみる」

寺山修司の処女作品集「われに五月を」に納められた一節で

十代の頃のみずみずしい感覚に溢れています。

この詩を読むと、あの頃思い描いた未来に、自分は立っているのだろうか?と自問する。

いろんなことが思い通りにならないってことを思い知りながら、人は大人になっていく。

あれから何十年か経ち、はにかむことを忘れた私は

自分が思い描いた未来とは、ちょっと違う人生を歩む大人になってしまった。

「夜空ノムコウ」(作詞:スガシカオ)を聴くと、そういう思いがこみ上げてきます。

「あの頃の未来に 僕らは立っているのかなぁ…

すべてが思うほど うまくはいかないみたいだ

あれから僕たちは何かを信じてこれたかなぁ…

夜空のむこうには もう明日が待っている」

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トマト、ナス、キュウリ、ズッキーニ、ピーマン、しし唐の苗に行燈をかけ

夏野菜の植え付けを終えました。

4月から就業した職場は書類の作成が多いため、WordやExcelの習熟に励んでいます。

悩んでいた味覚障害がやっと治ってきたようで

食事をして美味しいと思えることの喜びを、久しぶりに感じることができました。
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岸辺のアルバム [暮らし]

先月は、療養中の噂を聞いた東京の友人たちが何組か私を訪ねて来てくれた。

茨城まで私を訪ねてくれるのは本当にありがたいし、とてもうれしい。

ただ、私の顔を見た友人たちは皆同じ言葉を発する。

「元気そうじゃないか」

そう言われると、本当は元気そうには見えていないのではないかと勘ぐってしまう。

先日も会社員時代の同期が東京から会いに来てくれた。

彼は、田舎暮らしで退屈している私に、いろいろなDVDソフトを持ってきてくれた。

その中に、70年代のテレビドラマ「岸辺のアルバム」のDVD-BOXがあった。

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私はリアルタイムでこのドラマを見ていたわけではないが、評判の高さは知っていた。

「岸辺のアルバム」は、郊外の一戸建てに暮らす倦怠期を迎えた夫婦と

その子供たちが大人になる過程の中で、少しずつ家族が崩壊していく様子を描いたドラマです。

違法な仕事に手を染める夫、不倫する妻、レイプされる姉娘、母の不倫を知って苦悩する息子。

いつしか家族は崩壊し、最後は水害で彼らの家が流されてしまう。

平穏に見える川が、ある日突然濁流に変わり平凡な家庭を飲み込んでいく。

家族の崩壊を描きながら、家族とは何か?親子とは何か?家とは何か?を問いかけてきます。

秘密を抱える家族が、偽りの笑顔を作って多摩川の岸辺で家族写真を撮るシーンがある。

最終回で家を失う家族が必死で持ち出したものが、家族写真の納められたそのアルバムでした。

たとえ偽りでも、最後の拠り所は家族であるというのが、脚本家の山田太一のメッセージでしょう。

エンディングで、作者はこの家族に人生を更新するきっかけを与えて物語を閉じています。


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桜三月散歩道 [暮らし]

気温が上昇したので、このところ畑に行く回数も増えてきました。

とはいえ、畑に行けば、まだまだ冷たい北風や冬風が舞っています。

ジャガイモの植え付け後は、大根、人参、春菊、小松菜などを播き

レタス、長ネギの植え付けをしました。

冬野菜の片付けや夏野菜の準備もあり、5月初旬まで畑は忙しくなります。

春キャベツを初収穫しました。

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毎年、花粉の飛ぶこの季節は、発作のようなくしゃみや鼻水に悩まされていましたが

今年は、穏やかに過ごすことができています。

術後から毎日食べているR-1ヨーグルトが効いているのでしょうか。

R-1ヨーグルトは免疫力を高めるらしく、花粉症にも効果があると言われています。
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田舎暮らしには、どこに行くにもクルマが必要です。

私は免許がないので、ちょっとした用足しは家内のクルマで送ってもらっていますが

いつまでも家内の世話になってばかりもいられません。

体力も少しずつ回復してきたので自動車教習所に通い始めました。

2月入所なので、教習所内は高校を卒業したばかりの若者たちでいっぱいです。

高校生たちと一緒に待合室にいると

高齢者講習(70歳以上)で来ている受講生と間違われて別室に案内されたりします。

他人が見れば、私(60歳)もそういう年代に見えるんだろうなぁ。

同期入所の高校生たちの中にはすでに卒業した人もいるようですが

私は進捗が遅く、路上教習のたびに教官には助手席のブレーキを踏まれ

連日、小言をもらいながら教習を続けています。

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久しぶりにシネコンで映画を観ました。

以前から映画化が気になっていた「ソロモンの偽証」です。

この作品は、宮部みゆきの大長編の原作を、前篇・後篇に分けて公開するというスタイルなので

「前篇:事件」では事件が提示されるだけで真実は解明されません。

4月11日公開の「後篇:裁判」の中で真実が解明されるようです。

こういう作品の場合、前篇の出来が悪ければ、後篇への興味を失ってしまうリスクがありますが

きっちりと後篇への興味と期待を感じさせる見ごたえのある作品に仕上がっていました。

「後篇:裁判」も面白そうです。

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さて、4月から就職することになりました。

会社勤めをしていた時以来、27年ぶりの就職です。

と言っても週に3.5日の勤務ですが。

パソコンでの書類作りや、それらの書類を役所や関係機関に申請するのが私の仕事のようです。

週の半分が休みであること、デスクワークであること、勤務先が自宅から5分であることなど

今の私には好条件な要素が並びました。

桜三月散歩道。
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