SSブログ

ラストコーヒー [暮らし]

初めてその店に行ったのは、学生時代の終わり頃だった。

表参道の交差点近く、青山通り沿いの古いビルの2階に大坊珈琲店はある。
1215-2.JPG

苦みと薫りの中にふわっとした甘みを感じる、ネル出しドリップの珈琲店です。

その店が12月で38年間の営業を終えるという。古くなったビルの取り壊しのためらしい。

SILENTさんの記事でそのことを知ったのだが、東京の友人からもその知らせは届いた。

70年代の終わり頃、当時の青山は、まだ大人の街だったのでしょう。

この店に来ると素敵な大人たちがたくさんいた。

表参道周辺には背の高いビルもなかったので

冬になると代々木公園方向に沈む夕日が、2階の窓からきれいに見えた。

僕が社会人になったばかりの頃は、向田邦子や高倉健の姿をときどき見かけた。

向田邦子は、近所の紀伊国屋の買い物袋を横に置いて、せっかちに珈琲を飲んでいた。

高倉健は、イタリア人がエスプレッソを飲み干すように、グイッと顎を上げる姿が印象的だった。

会社を辞めフリーになってからも時々この店に通い、珈琲を飲んだ。

横浜に越してからも、珈琲豆はこの店で買っていた。

閉店の知らせを聞いて、もういちど大坊珈琲店の珈琲を飲みたいと思った。
1215-1.JPG

久しぶりに店のドアを開けると、この店のラストコーヒーを飲もうという客たちで店は満席だった。

一枚板のカウンターのねじれは、前よりもひどくなっていた。

書棚には焙煎の煙で燻されたハヤカワミステリが並び、小さな音量でジャズが流れていた。

※店内の様子は撮影していません。

この店のブレンドのメニューには番号がついています。

「1番 30g 100cc 700」

ブレンドの1番は、30gの豆を100ccのお湯でドリップしたもので、値段が700円という意味です。

1番から5番まであり、それぞれ豆の量とお湯の量が示されています。

村上春樹は3番が好みらしい、と何かで読んだことがある。

珈琲一杯700円は高いと言えば高いですが、それだけの価値はじゅうぶんあると思います。

ストレートコーヒーは800円からで、40ccぐらいのデミカップで供されます。

この店の珈琲は、チェーン店のコーヒーと比べると少しぬるい感じがします。

玉露と同じで、丁寧に焙煎された珈琲は、熱いお湯でドリップすると雑味が出てしまうからです。

少し待って席に着き、1番を注文しました。

白いワイシャツに黒のエプロン姿の大坊氏が、ネルドリップに集中すると

客たちも、じっとその姿を見つめます。

まるで禅僧の茶人のような趣です。

一杯ずつ丁寧にドリップするので時間がかかります。

この日は混んでいたので、注文してから珈琲が出てくるまで20分ぐらいかかりました。

ひとくち飲んでみると薫り高くスッキリとした味わいで、雑味は全くありません。

珈琲一杯で、これほどの満足感はそうないでしょう。

大坊珈琲店は、12月23日まで営業とのこと。

高い技術を持つ珈琲店なので、機会があれば是非味わっていただきたいと思います。

店を出ようとすると、スタイリストの高橋靖子さんが入ってきた。

「あっ!」と言って、お互いに指を差して笑った。

青山の裏通りを歩くと、かつて向田邦子が住んでいたアパートのほうに足が向いた。
1215-4.JPG

その後、世田谷のボロ市へ行き、印判の小皿と中皿を4枚ずつ買った。
1215-5.JPG
nice!(124)  コメント(44)  トラックバック(0) 
共通テーマ:地域

nice! 124

コメント 44

DEBDYLAN

コーヒー好きですが、それほど詳しくありません。
ただ、こういう重厚な喫茶店が最近減ってきてるような気がします。
カフェもいいけど、喫茶店という響き。
若い頃背伸びして入ったあの雰囲気。
今でも好きです。

by DEBDYLAN (2013-12-17 23:53) 

may234

コーヒー飲めないんです^^;
でも、薫りは好きです☆
最近はオシャレなCaféばかりですけど
喫茶店が減って行くのは寂しい気もします
ボロ市一度は行ってみたいと思っているんですけど...
by may234 (2013-12-18 01:29) 

kurakichi

大坊珈琲店が閉店ですか。
それはとても残念です。
私は大ぶりのお椀で出てくるミルクコーヒーも好きでした。
by kurakichi (2013-12-18 04:41) 

なんだかなぁ〜!! 横 濱男

知っているお店が閉店となるのは、寂しい限りですね。
自分の記憶から、消されていくような感じを受けます。
でも、思い出は残りますね。。

by なんだかなぁ〜!! 横 濱男 (2013-12-18 07:08) 

たいへー

その1杯の珈琲を味わう舌を持と合わせていないので・・・^^;
でも、馴染みの店が無くなる寂しさは分かります。
by たいへー (2013-12-18 07:22) 

ちょんまげ侍金四郎

なんか昔よく行っていた、神保町の伯剌西爾に行ってみたくなりました。
でも、無かったらショックですね。
もう一軒好きだった李白はもう無いのを確認してますが、その時は本当にがっかりしました。
by ちょんまげ侍金四郎 (2013-12-18 08:19) 

ちゅんちゅんちゅん

おはようございます!
光景が目に浮かびました・・・
地元でも
喫茶店はありますが 珈琲にこだわったお店は
ほとんど消えてしまいました。
by ちゅんちゅんちゅん (2013-12-18 09:12) 

獏

珈琲 大好きです^^)
でもここのところこういったお店でゆっくりと味わう機会を
持たなくなっておりました・・・・反省して たまにはそうしようと
思うのであります(^^)☆
こちらのお店 存じませんでした・・・(汗)

by 獏 (2013-12-18 09:57) 

mwainfo

コーヒーの薫りとともに甦るあの時、あの日々、かすかなジャズの響き、遠い日の輝く一瞬ですね。
by mwainfo (2013-12-18 10:37) 

(。・_・。)2k

生きていくのに必要な珈琲がなくなるのは
寂しいし 悩めるところですね
ボロ市 お逢いできずに残念です
ずっと探していたんですけど、、、
いらっしゃった時間には確実に居ましたし
こわもてのcafelamamaさんと綺麗な奥様を
見つけられると思っていたんですけどね(笑
僕はお姉ちゃん2人に囲まれ 寒かったですが楽しく
ボロ市を楽しみました
やはり バイクが納車されたら
日立まで遊びに行くことにします(^^)

by (。・_・。)2k (2013-12-18 11:41) 

cafelamama

■DEBDYLANさん
僕も、チェーン店のコーヒーショップを時々利用しますが
たまには、こういう店の珈琲を味わいたいと思います。
カフェと名のつく店のコーヒーとは
ひと味もふた味も違います。
そして珈琲店という響きがいいですね。

■may234さん
カフェが増えましたね。
でも、満足できるコーヒーを出す店に
あたったことがありません。
喫茶店や珈琲店が減っていくのはホントに寂しいです。
ボロ市は、食べ物屋の屋台が多くなりました。
昔は古着のコートや米軍払い下げのジャケットなど
掘り出し物がたくさんありました。

■kurakichiさん
寂しいことに12月23日で閉店だそうです。
大坊のミルクコーヒー、大きなボウルで出てきますね。
ストレートだとデミカップ。
この違いには驚きます。

■なんだかなぁ~!!横 濱男さん
気に入っていた店がなくなるのは、やはり寂しいですね。
青山通りを歩いていて、立ち寄る時間がなくても
ふと見上げた大坊の看板に、ホッとしたものですが。
僕はなんだかんだと35年ぐらい、この店に通いました。
そうなると、一緒に行った友人や、その時々のいろんな思い出も
たくさんあります。

■たいへーさん
音楽を聴き分けるたいへーさんなら
この店の珈琲の良さがきっとわかると思います。

■ちょんまげ侍金四郎さん
神田伯剌西爾もいい店ですね。
神保町の李白はなくなったけど、経堂に移転しましたね。
その場所に思い入れがあれば
移転先には興味はないかもしれませんが。

■ちゅんちゅんちゅんさん
コメントありがとうございます。
昔ながらの喫茶店も僕は好きですよ。
トーストとゆで卵のモーニングがあって
新聞と雑誌がおいてあるような。
そういう店のコーヒーは、きちんとしていましたね。

■獏さん
僕もチェーン店のコーヒーショップへ時々行きますが
喫茶店でゆっくり時間を過ごすという感覚とは
ちょっと違いますね。
オヤジたちのオアシスのような喫茶店もまたいいものでした。
週末に競馬新聞を読み漁るような喫茶店が懐かしいです。

■mwainfoさん
おっしゃる通り、遠い日の輝く一瞬ですね。
もう、この店に来れないと思うと
ラスト珈琲の味も格別です。

■2kさん
日曜日のボロ市は残念でした。
あの日もけっこう寒かったですね。
ボロ市らしいですけどね。
カメラを持った28歳ぐらいの好青年をずっと探していたんですが。
もっときちんと約束すれば良かったです。
僕は仏頂面ですが強面ではありませんよ。
バイクが納車されたら、ぜひ、いらしてください。
by cafelamama (2013-12-18 15:32) 

engrid

,香り高い丁寧にドリップされたコーヒー
早川ミステリーに、静かに流れるジャズ
至福の時間、空間ですね
大人の珈琲、そこに違和感なく座れる人になりたいです
印判のお皿は、掘り出し物でしたでしょうか
by engrid (2013-12-18 16:35) 

楽しく生きよう

ネルドリップコーヒーを最後に飲んだのはもう25年前になります。
佳いお店が無くなるのは寂しいですね。
by 楽しく生きよう (2013-12-18 17:50) 

夏炉冬扇

今晩は
古びた板の看板、味があります。
by 夏炉冬扇 (2013-12-18 18:15) 

馬爺

今では喫茶店自身が減ってきておりますね、若者のコーヒー離れから始まり余裕の無い生活を強いられている人達が増えてゆっくり喫茶店でのんびり出来なくなっているんですね、若い頃はいろんな喫茶店がありましたね。
by 馬爺 (2013-12-18 18:34) 

cafelamama

■engridさん
そうですね。この店で飲む珈琲は至福をもたらしてくれました。
古くからのファン、新しいファン。
この日も、ひっきりなしにこの店のファンが訪れていました。
この店のカウンターに違和感なく座れる大人に憧れていましたが
自分がそういう大人になったのかどうかは、分かりません。
印判のお皿は、わが家でずっと使っているものと同じものがあったので
補充のために買いました。
年代は古いですが、大量に出回った生活雑器なので値段も安いものです。

■楽しく生きようさん
最近はネルドリップの店が少なくなったので
飲む機会も減りました。
自宅でやるとネルの管理がたいへんですが
コーヒーメーカーで淹れたコーヒーとは
やはり味わいが違いますね。

■夏炉冬扇さん
派手さはないですが、なんとも味がありますよね。
この看板、38年ぐらい経っているものと思います。

■馬爺さん
たしかに若者のコーヒー離れというのがあるのかもしれませんね。
ファーストフードで育った年代には喫茶店文化は理解できないかもしれません。
一杯のコーヒーで何時間も粘り喫茶店を利用していたのが懐かしいです。
主人の個性もいろいろ感じられて
喫茶店はなかなかおもしろい空間だったのですが、残念です。
by cafelamama (2013-12-18 19:49) 

DON

この店は 行きたくて 行けてない所です
神田 中野 には よく行くんですが
サイフォンだと たまに熱くて
飲めないときが あります(^^ゞ
by DON (2013-12-18 23:58) 

KEI

行ったことがあります。かれこれ30年くらい前、先輩に良い店があると言われ連れて行ってもらったのです。20代前半の若造にはちょっと敷居が高く、緊張しながら珈琲を賞味したのを覚えています。そうそう、確かに少しぬるめの珈琲でした。
そうですかぁ、、閉店してしまうのかぁ。。ちょっと行けそうになくて残念です。
by KEI (2013-12-19 00:54) 

駅員3

素敵なコーヒー店がなくなるのは、残念ですね。
私が学生時代通った喫茶店は、建物は残っていますが、お店は数年前に閉まったままです。
新しい隠れ家は、なかなか見つかりません。
by 駅員3 (2013-12-19 07:03) 

cafelamama

■DONさん
神田や中野にも珈琲の名店がありますね。
学生時代、中野の「クラシック」という喫茶店にはよく通いました。
建物が古く、広い空間のあちこちに段差があるので
長時間粘っても気にならない店でした。
たしかに、サイフォンで淹れたコーヒーは熱いですね。

■KEIさん
この店、ご存知でしたか。
以前は、この通りはもっとシックな感じでしたが
周りの建物が派手になっているので
なんとなく見落としがちな佇まいになってしまいました。
僕も20代前半から行きだしましたが
大人の客層が多いので最初は敷居が高い感じがしましたね。

■駅員3さん
学生時代に仲間たちと通った喫茶店には思い入れがありますね。
そういう店がなくなってしまうと残念です。
僕にもそういう店がありました。
青春時代を過ごした場所がなくなってしまうのも寂しいですね。
年をとると、そういう隠れ家のような場所を探すのが大変です。
by cafelamama (2013-12-19 09:15) 

SILENT

大坊珈琲店に行かれましたか!
時の流れと、人との出会いの不思議さを感じますね。
by SILENT (2013-12-19 09:31) 

Kun-KunBEAR

珈琲屋さん減りましたね!
名古屋駅に行くと必ず行っていたお店もビルの建て替えで無くなりました。通いたいと思えるお店はホントに少なくなって淋しいですね。
香りと味を楽しみに1人でゆっくり珈琲を飲みに行きたくなりました!

by Kun-KunBEAR (2013-12-19 10:00) 

めい

素敵な想い出がまた聞くことができました、cafelamamaさんの世界は知らなくてもお話を聞いているとその時の情景が想像出来て楽しみです。まだまだ引き出しには素敵な想い出が詰まっていそうですね☆
by めい (2013-12-19 17:41) 

八犬伝

珈琲1杯、700円
きっと、技術と空間が生んでいるのでしょうね。

もう、そういう店
残念ながら、なくなっていきますね。
by 八犬伝 (2013-12-19 21:28) 

sigedonn

読んだだけで、味わった気になりました。^^
最近は自宅でカフェプレスで淹れた珈琲ばかり。
やはり、ちょいとぬる目が好きです。

青山はまぶしかった。
上京したての18歳。
アナーキスト詩人にまざって渋谷で詩集を売り
西麻布に帰る前に
青山ピーコックまで買い物に・・・ただただ、まぶしかった・・・・。
by sigedonn (2013-12-19 21:32) 

ken

最近スタバ、ドトールなどのコーヒを飲むことが多いですが、
たまに本格的な珈琲を無性に飲みたくなることがあります。
私は大坊珈琲店を知りませんでしたが、
このようなお店が閉店されるのは寂しいですね・・・(^O^)
by ken (2013-12-20 12:05) 

よーちゃん

このお店は知りませんでしたが、そうなんでしたか。
注文して20分かかるのもすごいです。
それだけ待っても許せる味なんですよね!


by よーちゃん (2013-12-20 12:42) 

さきしなのてるりん

コーヒールンバって歌があったでしょ。それを聞いたころがインスタントコーヒーの流行したころかと思うけど、親に釣られて、一度飲んだら顔がほてって、おとなの飲み物だと思っていた。それからずっと、大人になれていないので(笑)いまだに苦手。それになぜかコーヒーと聞くと更に苦手なタバコが連想される、関連ないかな。
by さきしなのてるりん (2013-12-20 14:45) 

lamer

23日迄ですか。
行かねば。
by lamer (2013-12-20 19:51) 

般若坊

この店のラストコーヒー 12月23日までか・・・間に合わないな・・・
by 般若坊 (2013-12-20 19:59) 

cafelamama

■SILENTさん
おかげさまでやっと訪問できました。
店もだいぶ混んでいました。
みなさん、名残惜しそうに店を出ていかれますね。
>時の流れと、人との出会いの不思議さを~
ほんとに、そう思います。

■Kun-KunBEARさん
珈琲店、ほんとに少なくなりました。
以前、名古屋の喫茶店でモーニングサービスの豪華さに
驚いたことがあります。
まだまだ名古屋には、そんな店が多いのではないでしょうか。
コーヒーを飲むためにチェーン店に行くこともありますが
通いたくなるような店は少なくなりました。

■めいさん
長年足を運んだ店には、いろいろな思い出があります。
よく通う店でも、僕はめったにお店の人とは話をしません。
常連風を吹かしたくないからです。
しかし、この店の主人とは、いつか話をしてみたいと思っていました。
結局、それも叶いませんでしたが。

■八犬伝さん
コーヒー1杯700円は、さすがに高いと思いますが
それに見合う味わいなら、まぁ、よしとします。
下町や地方には、まだまだいい喫茶店はあるのでしょうが
都心で、くつろげる珈琲店は少なくなりましたね。

■sigedonnさん
当時の西麻布(霞町)や青山は大人の町でしたね。
ピーコックの斜め前にユアーズという深夜営業のスーパーがありました。
店頭でソフトクリームなどを売っていて、
海外の食料品などがいろいろ置いてありました。
いつか、この店で好きなものを片っ端から買ってみたいと
思っていたのですが、それもなくなってしまいました。
昔の青山は、ちょっとまぶしかったですね。

■kenさん
僕も、スタバなどのチェーン店を利用することがありますが
喫茶店のようなホッとする感じがなく
いつも紙コップでテイクアウトしてしまいます。
文庫本などを読みながら、美味しい珈琲を味わえる店が
めっきり減りましたね。

■よーちゃんさん
この日も、店の主人はひっきりなしに一杯ずつドリップを続けていました。
そんな姿をカウンターの客は見つめているので
20分待たされても誰も文句を言う人はいません。
主人が丁寧にドリップする姿や
珈琲のあじわいを知っている人ばかりだからでしょうね。

■てるりんさん
男女問わず珈琲の苦手な人っていますね。
わが母は、日本茶しか飲まない人でしたが
珈琲が糖尿病に効くという話を聞いてから
毎日飲むようになりましたね。
80歳を過ぎて、やっと大人になったのでしょうか。
僕がコーヒーを飲むようになったのは
高校入試のための受験勉強中でした。
といっても、インスタントコーヒー飲みながら
ラジオの深夜放送ばかり聴いていたんですが。

■lamerさん
3連休は混みそうですが
お時間があれば、ぜひご訪問ください。

■般若坊さん
コメント、ありがとうございます。
あと数日しかないので、残念ですね。
by cafelamama (2013-12-20 20:29) 

よしあき・ギャラリー

出会いがあれば惜別もある。
また人生の節目ですね。
また出会いを楽しみにしましょう。^^v
by よしあき・ギャラリー (2013-12-21 06:10) 

はなだ雲

わー向田邦子サン、お会いしたかったー
紀伊国屋の紙袋を横に、せっかちに珈琲を飲んでらしたんですか
・・らしいですね!
ねこと一緒に暮らしてたっていう青山のマンションが
このマンションでしたか、へー
高級マンションとボロ市の写真が上下に並べられているところが
面白いです^^
by はなだ雲 (2013-12-21 15:38) 

cafelamama

■よしあき・ギャラリーさん
まったく、そのとおりですね。
新しく出会える店を楽しみにしたいです。

■はなだ雲さん
向田邦子に言及してくれたのははなだ雲さんだけなので
とてもうれしく思います。
この店に、向田さんはよく来てました。
たぶん、シナリオ執筆の忙しいさなか、紀伊国屋で買い物を済ませ
気分転換に訪れていたのでしょうね。
いつも、そのへんのおばちゃんのような雰囲気で珈琲を飲んでました。
と言っても、あの美貌ですから目立ちましたね。
僕も向田邦子のドラマやエッセイは大好きでした。
言葉の選び方がとても好きでした。
by cafelamama (2013-12-21 17:02) 

そらへい

こういう素敵な喫茶店が東京にあったとは知りませんでした。
もっとも当時の私は、青山と聞いただけで敬遠したと思います。
でも今では探してもないそういう個性的な店が閉店してしまうとは残念ですね。
かつて東京には有名無名を問わず、いろいろな喫茶店がありましたね。
東中野の駅前で、白い割烹着を着た年配の女性のお店がありました。
名前忘れましたが印象的なお店でした。珈琲は少し苦かったのですが。
私は喫茶店をよく利用した方ですが、ジャズ喫茶以外は
漫画の本と可愛いウェイトレスが条件でした。
by そらへい (2013-12-21 18:14) 

ikamasa

こんにちは。この記事を読んで、コーヒーの味は、豆や淹れ方だけでなく、お店の雰囲気や、バックストーリーもひとかたまりになって楽しむものなんだなと思いました。向田さんの影が残る喫茶店というのも貴重ですね。昨年だったか、向田さんと一緒に仕事をやられたPの方の、講演を聞いて、クセや性格など、身近に聞く機会もあったので、このあたりを歩くときは、どうしても向田邦子の残像を気にしてしまいます。この喫茶店ははいったことはありませんが、記事や、はなだ雲さんとの会話を読み、向田さんという人はそうなんだな、とあらためておもいました。
by ikamasa (2013-12-21 19:52) 

cafelamama

■そらへいさん
東中野の白い割烹着を着た女性のいる喫茶店、興味ありますね。
いろいろな喫茶店がありますが
モーニングサービスがあり、スポーツ新聞の置いてある店が好きでした。
そこに長居ができれば言うことなしです。
土曜日や日曜の朝、喫茶店でモーニングのトーストを食べながら
スポーツ新聞の競馬の出走表を見て予想を立てるのが好きな時代がありました。
ろくにあたったことはないので、損ばかりしていましたが。
チェーン店だと、なかなかそういう時間は過ごせないですね。

■ikamasaさん
そうですね。喫茶店の味わいには
いろんなバックストーリーがあるのかもしれませんね。
向田邦子についての講演、興味深いです。
僕も一時期は向田邦子のドラマのビデオを買い込んでいた時期がありました。
いろんなドラマを一緒に作られていた久世光彦氏の
「触れもせで」というエッセイに、この青山のアパートがでてきますね。
by cafelamama (2013-12-22 17:23) 

e-g-g

いよいよ明日がほんとうのラストコーヒー、
熱心な客ではありませんでしたが、やはり寂しいものですね。
その珈琲の味わいもcafelamamaさんの記事のおかげで、
忘れずに済みそうです、ありがとうございました。

二階の看板はこんなに堂々としていたのですね、
何度も見ているはずなのに初めて見るような気がします。
私は陽の落ちた後にお邪魔したものですから
この看板も撮り損ないました。
変わりに、不躾にもカウンターの写真を撮ってしまい、
ちょっと反省です。
by e-g-g (2013-12-22 18:30) 

さつき

老舗のお店、チェーン展開のお店が共存できて、その日の気分で足を向けることができれば、理想的ですよね。
by さつき (2013-12-22 18:41) 

prin4795

こうゆうお店が、なくなるのは
世の中の、流れとはいえ、・・・物語がなくなりますね

向田邦子、好きで好きで、たまらない作家でした。阿修羅のごとくなぞ~

飛行機事故で、~なんとドラマチック!そういう風景にであいたかった
ですね。うらやましい~
by prin4795 (2013-12-23 00:16) 

cafelamama

■e-g-gさん
同じ時期に店を訪問していたことを知り、とてもうれしく思いました。
見慣れた階段の入口からサッと店に入ってしまうので
通りかかっても2Fの看板を気にしたことが僕もありませんでした。
道路の向かいから見ると、ほんとうに堂々としていますね。

■さつきさん
そう思いますね。
その日の気分で店を選べると、ありがたいですね。
確実に減っているのが、モーニングサービスと新聞の置いてある喫茶店です。
そういう店が減っているのが残念ですね。

■prin4795さん
コメントありがとうございます。
向田邦子さん、お好きでしたか。
僕もファンでした。
「阿修羅のごとく」は、生臭い人間関係を描いたドラマとして忘れられません。
その後の久世光彦氏のなどドラマシリーズは
欠かさず見ていました。
by cafelamama (2013-12-23 13:37) 

タイド☆マン

ありがとうございます☆
気取った店には似合わない2人でして・・・ はい
by タイド☆マン (2013-12-23 18:02) 

がり

ボロ市 面白いネーミングですね。
掘り出し物がありそうです。
by がり (2013-12-24 12:54) 

cafelamama

■がりさん
昔は、古道具や古着などの掘り出し物をうってましたが
そういう店は少なくなり食べ物屋台が増えましたね。
by cafelamama (2013-12-25 05:59) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。