カレーの皿：横浜ホンキートンク・ブルース：So-netブログ

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カレーの皿　[暮らし] [編集]

高校の同級生だった家内とは、18歳から一緒に暮らしはじめた。

アパート暮らしで、最初に買ったものは2枚のカレー皿だった。

たしか青山にあったキッチン雑貨の店で買ったはずだ。

アパート戻り、こたつの上に2枚の皿を置いて、ふたりで眺めた。

このちいさな部屋で、どんな暮らしが始まるんだろうと考えた。

その晩は、もちろんカレーライス。

ちいさな部屋でカレーライスを食べていると、ちょっと贅沢な気分になった。

その時買ったカレー皿がまだ現役で、カレーの時には必ずこれを使っている。

江古田、東小金井、原宿、渋谷、青葉台、本牧、ひたちなか市にある実家。

40年間、何度かの引っ越しを経て、今も割れずに使っている。

使いこまれて、アンティークに見えるほど生活感が漂っている。

子供が生まれた時に同じ皿を探したけど、もう売っていなかった。

家内の作るカレーは、時代によって味が変わっていったが、この皿だけは変わらない。

わが家のささやかな幸せと、ささやかないさかいを、この皿は見つめてきた。

大切にしなければ、と思っている。

2012-09-26 17:33 nice!(88) コメント(68) トラックバック(0)
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40年の時を一緒に過ごしたお皿、1970年代からずっと一緒なんですね。
凄いです。大人です。私なんか、汚い格好で下町の路地裏駆け回ってました（笑）
by ちょんまげ侍金四郎 (2012-09-26 18:14)

歴史をご一緒に歩んできたお皿なのですね＾＾）
ここまで来るとモノではなくて人生の同士ですね☆
これからも変わらず奥様同様お大事になさって下さい（＾w＾）

by rtfk (2012-09-26 19:05)

とても素敵なお話しを聞かせていただきました。
羨ましい限りです。
私は……そう、理想を物語にして書いています♪
by 駅員3 (2012-09-26 19:39)

素晴らしいです☆☆☆
by タイド☆マン (2012-09-26 19:43)

お二人と、ご家族を見守ったのが
カレー皿と言うところが、何とも言えずほんのりします。
大量生産、大量消費の時代以降、
そういう話が減っている気がします。

by そらへい (2012-09-26 20:06)

こんばんは。
いいお話でした。
あやかりたいです。★★★
by 夏炉冬扇 (2012-09-26 20:08)

ん～すてきだなぁ。カレーライスのシンプルなお皿、流行に全く流されないデザイン。長く使われてきたのに、いつも新鮮。なんかいいいなぁ！
by さきしなのてるりん (2012-09-26 21:20)

素敵なお話。
18歳からのお連れさん。
お話を聞くたびに憧れの世界を生きてこられた方なんだなぁと。w w
大切にしているものってやっぱりありますね。w
by alo-had (2012-09-26 22:08)

カレー皿僕んちは20年にちょっと欠けるくらいで
僕だけのモノになりました
結婚式の引き出物を多く発注し使っている物です
毎日　パスタやカレー　主に安いのでパスタに使ってますが
一人で食べる侘しさを感じずにいられません

by (。・_・。)２ｋ (2012-09-26 22:29)

このカレー皿は昔定番的に売られていたような気がします。
思い出が凝縮した大切なお皿ですね。
遠藤賢治さんの「カレーライス」　昔々ハーモニカ咥えて一人でよく
唄っていましたよ、懐かしい。
お蔭様で、カレーライスのYOUTUBEからたぐって、長い長い旅をしてきて
しまいました。あぁ、もう戻ってこないあの頃。。。。
by tromboneimai (2012-09-26 22:34)

食器には思い入れを感じることが多いですよね。
そんな中でも、こんな素敵なエピソードがあったら余計だと思います。
ぼくは単身赴任解除になって地元に戻ったわけですが、よせばいいのに、
単身時代に使ってた食器の一部を持ち帰って使っています。
そうすると、当時、大失敗した料理のことが思い出されます。
普通ならそれはネガティブなイメージだと思うのですが、不思議なことに、
結構楽しいイメージなんですよね。どうしてなんだろう？
自分でも、どうしてだか分析しきれていないんですけど。＾＾；
by song4u (2012-09-26 23:15)

美味しい各国カレー専門店は多くなりましたが、家で作るカレーはいつでも格別ですね！

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＲＵＫＯ
by 末尾ルコ（アルベール） (2012-09-27 00:07)

こんばんは。
素敵なお話です～！
そして素敵に使い込まれたお皿ですね。
このお皿には、お二人の、色々なスパイスの効いた人生という名の
お料理をも装ってきたのではないでしょうか＾＾
お言葉の一つ一つに、味が沁みている感じで、とても心地良いです。
幸せな満腹感に浸っております♪
by 珊　愛 (2012-09-27 00:36)

うーーん、何だか歌の歌詞にも出来そうな素敵な話ですね。(^^♪
by KEI (2012-09-27 02:49)

心にググっとくるお話、きかせていただきました
お二人の、センスのいい暮らしのはじまりを物語るような
お皿でもありますね、、カレーの変遷は、辛口からサラサラまでいろいろでしょうか、、、私も、たいせつにしながら愛用する、お揃いのマグカップがあります。
by engrid (2012-09-27 07:32)

ちょんまげ侍金四郎さま
他の食器はいつのまにか入れ替わっているのに、
この皿だけはずっと現役でいます。
これからも大事に使っていこうと思います。

by cafelamama (2012-09-27 20:03)

今日も素敵なお話ありがとうございます
我が家も20年後そうなれる様に
小さな幸せを大事にしたいと思います　（＾＾９

by ダミアン88 (2012-09-27 20:04)

いい話ですね。
二人の思い出と共に、歩んできたのですね。
それにしても、物凄く良い思い出の品ですね。
by 八犬伝 (2012-09-27 20:16)

rtfk さま
おっしゃる通り、この皿は同志のようなものです。
自分たちが生きてきたアイデンティティだと思っています。
大事にします。
by cafelamama (2012-09-27 20:37)

駅員3さま
コメントありがとうございます。
この皿をしみじみと眺めると、
決して平穏ではなかった40年間のいろいろな出来事を思い出します。
by cafelamama (2012-09-27 20:50)

タイド☆マンさま
物持ちはそれほどいいほうではないのですが、
これだけは長持ちしているんです。
縁があったんでしょうね。
by cafelamama (2012-09-27 20:59)

そらへいさん
今まで、いろんな食器を買いました。
大事に使っていても割れてしまうものや
なんとなく新しいものに入れ替えたものもたくさんありました。
だから、ずっと残っているこの皿に愛着を感じます。
これからも、大事に使っていきます。
by cafelamama (2012-09-27 21:22)

女房の料理って特別なんですよね^^。
心が笑顔になるステキな話ありがとうございます。

by DEBDYLAN (2012-09-27 21:22)

夏炉冬扇さま
何かの縁だと思って、
これからもずっと使い続けていこうと思います。

by cafelamama (2012-09-27 21:29)

思い入れの有る物には自然と丁寧に、しかも優しく
接しているのでしょうね。
人生のランドマークをこれからも大切にしてあげて下さい。
by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2012-09-27 21:30)

偶然にも同じ仕様で同じ模様の皿を子供の頃に使っていました。
私の父が飲食店を経営していた頃に使っていたものでした。
by 扶侶夢 (2012-09-27 23:27)

皆さん同様、いい話ですね。
写真もすっきり撮れているし、さらりと「40年間」と書いただけで
引き出しをそっと押し込んでいるところが「余白」ですね。
「カレーライス」久しぶりに聞きました。思い出に引き込まれてしまいました。
1971年、西麻布の詩人の部屋に居候して、渋谷や有楽町、銀座で詩集売りをした頃、青山の「ピーコック」で買い物により、なんだかとっても「都会」だと感じました。

by sigedonn (2012-09-28 00:17)

お話心にしみました。
当方伴侶と一緒になってまだ日が浅いのですが、
cafelamama様をお手本に、ともに良い生活を積み重ねたいと思います。
by はにほ (2012-09-28 02:19)

カレー皿の話、いつもながら素敵でした。
ヘンリーマンシーニの曲をいとおしむような文体もさることながら、時間の凝縮がありますね。
さらに、(。・_・。)２ｋさんの書き込みにはシャッター音が聞こえました。
ここに、スパイスが一つ。そして世代も境遇も全く違う雑音が入れば、短編小説が一つできあがります。
そんな、ちょっと嬉しい朝です。
by tommy88 (2012-09-28 05:35)

さきしなのてるりんさま
昔は大皿がこれしかなかったので、
スパゲティもとんかつもシチュウも焼きそばも、全部これでした。
今はカレーの時だけの出番ですが、長く使ってきたのに飽きません。

by cafelamama (2012-09-28 07:47)

alo-had さま
家内とも長いつきあいになりました。
カレー皿はその歴史だと思って、
これからも大切に使っていきます。

by cafelamama (2012-09-28 07:53)

２ｋさま
＞20年使って僕だけのモノ。
2ｋさんには、その皿がほろ苦い思い出になっている。
ふたりで使ったものには、
いろんな思いがこめられていますね。
by cafelamama (2012-09-28 08:01)

tromboneimai さま
おっしゃるとおり、この皿は「オレンジハウス」という雑貨店の
定番商品でした。
子供が生まれても、たぶんあるだろうと思っていましたが、
縁取りのライン部分が市松模様に変わっていました。
僕もエンケンの「カレーライス」のyoutubeから、
いろんな曲をたぐってしまいました。
by cafelamama (2012-09-28 08:05)

song4uさま
何気なく使っていたものでも時間がたつと、
愛着がわいてきますね。
特に食器は毎日のように使うものなので、
日々の出来事を感じながら向かい合います。
僕の個人的な性分ですが、
過ぎた日のことを思うと、嫌なことでも愛しく思えてきます。
by cafelamama (2012-09-28 08:33)

ルコさま
僕の住む田舎町にも美味しいインドカレー店が増えました。
しかし、家で食べるカレーは、それらとはちがった味わいがあり
捨てがたいものがあります。
どちらも好きです。
by cafelamama (2012-09-28 08:36)

珊　愛さま
おっしゃる通りです。
かつては大皿がこれ一枚しかなかったので、
この皿にいろんな料理が盛られていました。
それこそ、毎日使っていました。
それらの料理とともにいろいろなことが思い出されます。
今では、カレーの時しか使っていないので、
この皿もすこし寂しそうです。

by cafelamama (2012-09-28 08:57)

KEI さま
そうですね。
過ぎさりし日々は決して平穏な日々ではなかったのに、
何故か美しいものなってしまいます。
by cafelamama (2012-09-28 09:03)

engrid さま
カレーは、いろいろ味が変わりましたね。
チキンスープでサラサラにしていたころ、
豚バラと玉ねぎで、濃厚にしていたころ、
市販のカレールウも、その時代によって好みが変わりました。
最近は、ひよこ豆とgabanのカレースパイスを使ったものが
気に入っています。
by cafelamama (2012-09-28 09:10)

ダミアン88 さま
小さな幸せ。
気に留めておかないと忘れてしまうようなささいなことが、
僕にもたくさんあります。
それが幸せだったと気づくのは、いつも後になってからです。
その時その時の小さな幸せを実感して生きていきたいものです。
by cafelamama (2012-09-28 09:35)

八犬伝さま
食器は毎日使うものだから、いやなことも、うれしいこと、
いろいろな思い出がしみこんでます。
食器は家族のいろいろなことを見てるんですね。
by cafelamama (2012-09-28 09:39)

DEBDYLAN さま
家内は特別凝ったものをつくるわけではないですが、
毎日、ササっと料理をつってくれます。
自分のために作ってくれるそんな料理は、やはり格別です。
by cafelamama (2012-09-28 09:45)

Lonesome社っ長ょぉ〜さま
当たり前のように何気なく使っていましたが、
ここまで長く使っていると、大事にしようと思います。
まさに、人生のランドマークです。
何かあっても、この皿に戻ってくる、という感じです。
by cafelamama (2012-09-28 09:58)

扶侶夢さま
それは、ほんとに奇遇です。
子供のころに使われていたなら、
懐かしさがこみあげてくるのではないでしょうか。
何気ないけど、印象深い皿ですよね。
by cafelamama (2012-09-28 10:01)

sigedonnさま
西麻布は、昔は霞町という地名だったですね。
71年の霞町は、そうとう大人っぽいエリアだったのではないでしょうか。
そこから青山3丁目の「ピーコック」へ買い物へ行ってたんですね。
当時の「ピーコック」や「ユアーズ」は、かなり都会的でした。
銀座で売られていた詩集、いまもお持ちでしょうか。
読んでみたいです。
by cafelamama (2012-09-28 10:08)

はにほさま
僕たちの暮らしなど、手本にはならないと思います。
幸せだと思うことは、いつも後になって気づくことが多いです。
そして、何気ない食器にも、
おふたりの思い出がいつのまにか刻まれるのではないでしょうか。

by cafelamama (2012-09-28 10:41)

tommy88 さま
2ｋさんの書き込み、僕も複雑な気持ちで読みました。
同じ食器にも、ささやかな幸せを感じることと、
ほろ苦い思いを感じることがあるんですね。
tommyさんがおっしゃるように、
異なる2家族のカットバック形式の短編が書けるかもしれません。
by cafelamama (2012-09-28 10:47)

お二人の時間をずっと見守ってきた大切なお皿なのですね。
とても素敵なご夫婦、うちもそういう風になれるのかぁ～？？どう考えてもうちは夫婦漫才って感じですよ・・・（-〇-；）
by リキマルコ (2012-09-28 14:59)

こころ温まるお話でいいなぁ・・・と正直思いました。思い入れのあるお皿・・・素晴らしいです。^^;
by ソニックマイヅル (2012-09-28 16:38)

　秋風や模様のちがふ皿二つ原石鼎
という句がありますが、同じ柄の皿は、いいですね。
歴史を刻んだ皿、大切にされて下さい。

by SILENT (2012-09-28 21:06)

焼き物は長持ちしますね
おなじみの食器　ほっとします
by ハマコウ (2012-09-28 22:09)

素敵な話ですね～。(^^)
お家もみんなが憧れる場所にお住まいになって羨ましい限りです。
2人にとって、命に匹敵するぐらい大事なお皿…
これからも大切にされてください。
by はまちゃん (2012-09-29 00:16)

思い出がたくさん詰まっているお皿２枚（お二人）が、
読者を感動させているような気がします。(^^)
by kujigawanoayu (2012-09-29 08:25)

「イメージ・２」にお越しいただき有難うございます。
此れからもよろしくお願いいたします。
カレー大好きです。
by lamer (2012-09-29 09:18)

リキマルコさま
わが家が落ち着いたのは、最近になってからです。
横浜の自宅には週末しか帰らず、
東京の仕事場住まいをしていた時期もけっこう長かったんです。
その時の不義理を取り戻そうとふたりの時間を作るようにしています。
by cafelamama (2012-09-29 10:42)

SILENTさま
原石鼎の句、どきりとしますね。
なんとか、同じ模様の皿のある暮らしを
続けていこうと思います。
by cafelamama (2012-09-29 10:47)

ハマコウさま
食器は暮らしに欠かせないものだけど、
普通に使っていれば長持ちしますね。
愛着のあるものならなおさらです。
by cafelamama (2012-09-29 10:49)

はまちゃんさま
いつまでも同じ柄の皿が食卓にあるような暮らしを
大切にしていこうと思います。
by cafelamama (2012-09-29 10:55)

kujigawanoayu さま
コメントありがとうございます。
暮らしの最初に買ったものを、
今も使っていることに、自分でも驚いています。

by cafelamama (2012-09-29 11:01)

lamer さま
こちらこそ、よろしくお願いします。
資生堂宣伝部の記事が目に留まり、
お邪魔いたしました。
by cafelamama (2012-09-29 11:06)

ものを大切にされるご夫婦のライフスタイルに感銘しました
この曲、中学のとき受験勉強しながらラジオの深夜放送で
聴いた曲です！
みんなが寝静まってる家で、
この淋しげなメロディと、変わった歌詞が
みょうに響いて聴こえました
by はなだ雲 (2012-09-29 23:29)

はなだ雲さま
この曲、たしかに不思議な残り方をしますね。
流行っていたころ、アパートでカレーを作ることに憧れました。
だから、この曲を聴くと当時のことを思い出します。
by cafelamama (2012-09-30 13:43)

これからお二人でたくさんの時間を過ごしてくださいね（*＾＾*）
by リキマルコ (2012-09-30 15:23)

すごい～！長持ちお皿ですね～！！私は鍋とか、調理器具、食器を洗う時に何年も有難う～と心の中で言いながら洗ってます～。
by macinu (2012-09-30 15:56)

前回記事のコメントのお返事に対するお返事で失礼しやす。

うちにテレビのないあっしは、スプーンの落ちてくる西友のCМ、先日　初めて確認しやした。
あれも面白いなぁと思いやした。

あっしがかなり気に入ってるのは、食品売り場に貼ってある数々のポスターでやす。
女性が色んな食材を手に　怪しげな仮面をつけて「うふっ！」「やばーい！」とか
栄養ドリンクのパロディ的に、健康的な男性が大仰な表情で食材に囲まれて
「ヤスイガ　イッパァーイ」
「スタミナ　イッパァーイ」
「レーゾーコ　イッパァーイ」とか。

遠藤賢司さんのカレーライス、日本のフォーク史を語る上で欠かせない一曲でやすね(◎o◎)b
by ぼんぼちぼちぼち (2012-10-01 16:31)