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極私的映画ベストテン [映画]

何年かにいちど、極私的映画ベストテンを選んでいます。

順位に意味はなく、同じ監督の映画は入れないということを条件に10本選びました。

かつてのときめきを喚起させ、胸躍らされる映画があるということは、

人生の幸せのひとつであると思っています。

1.アパートの鍵貸します
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狡くて、愚かで、滑稽…それでも人間は純粋に人を愛し苦悩する。

そんな人間の姿を愛おしく描写した愛すべき映画。

何度見ても傑作だと思う。

2.ゴッドファーザー PART2
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若き日の父が人間的な温かみで人望を得てのしあがっていく姿と、

あとを継いだ息子が、家族や組織を守るために

次々に最愛の者たちを切り捨て孤独を深めていく姿を対比させ、

人生の無常を描いた作品。

3.冒険者たち
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青春の終焉、友情と純愛を描いたリリシズムあふれる名作。

何かを得て何かを失うといった青春映画の定石を、

これほどみずみずしく描いた作品を他に知らない。

4.スモーク
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人は皆、思い通りの人生を生きているわけではない。

それぞれの男たちの中にある孤独とロマンティシズムが、

ブルックリンの煙草屋の店先やコーヒーショップで次々にあぶりだされていく。

5.バベットの晩餐会
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料理を通して人生の幸福を描いた作品。

たった1度の晩餐会に大金を使ってしまったことに驚いた老姉妹が、バベットに言う。

「これでは、あなたは一生貧乏のままだわ…」

バベットが答える。

「貧しい芸術家はいません」

この台詞に胸を打たれる。

6.ハンナとその姉妹
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芸術家の両親を持つ三姉妹の人生や恋愛を描いた作品。

3姉妹はそれぞれのカタチで、愛する人と判りあい、すれ違い、失望し、

さらなる愛を求めていく…

3姉妹にからむそれぞれの男たちの愚かで滑稽な姿を群像劇のように描いた

アレン絶頂期の傑作。

7.若者のすべて
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家族愛、兄弟愛、愛と憎しみ、幸福と原罪など、さまざまなテーマを見事に描いた作品。

ネオリアリズム色を前面に打ち出したヴィスコンティの初期の傑作。

「ゴッドファーザー」は、明らかにこの映画の影響を受けていると思われる。

8.マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ
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母親の病気のために田舎の叔父さんの家で過ごすことになった少年の物語で

思春期直前の少年の繊細な心理を描いた作品。

少年は、辛いことがあると人工衛星に乗せられて死んだライカ犬の事を思う。

それに比べれば自分はまだマシな方だと。

9.ラ・ヴィ・ド・ボエーム
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パリで暮らす3人の貧しいボヘミアンの報われない日々を、飄々としたタッチで描いた作品。

3人の中年ボヘミアンは、自分の作品にプライドと希望を持って生きようとする。

彼らは貧しくはあるが、自由であることをあきらめない。

10.八月の鯨
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老姉妹の夏の二日間を静かに描いた作品。

老いがテーマの映画は重く暗いテーマになりがちだが、

終わりを迎えるその瞬間まで、人は生き続けることができるのだと思わせてくれる。

題名にある鯨は、映画の中では姿を現さない。

信じれば必ずやってくる希望の象徴として描かれている。

以下ベスト30
11.めぐり逢い  
12.男と女
13.旅情
14.シェルブールの雨傘
15.イヴの総て
16.ラスト・ショー
17.スプレンドール
18.月の輝く夜に
19.グランドホテル
20.甘い生活
21.髪結いの亭主
22.おもいでの夏
23.卒業
24.初恋の来た道
25.スケアクロウ
26.さらば、冬のカモメ
27.素晴らしき哉、人生
28.さらば、わが愛 覇王別姫
29.ライムライト
30.ニュー・シネマ・パラダイス
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