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ホーチミン・シティ [暮らし]

昨年9月、胃の不快感を抱えながらベトナム・ホーチミン・シティに出かけました。

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ホーチミンは、一度訪れたことがあります。

その時はフランスの植民地時代に建てられた、コロニアル風の建物をロケハンするためでした。

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ところが、現地に到着したとたん、その仕事が別の企画に変更されたという連絡が入り

1泊して、慌ただしく帰国しなければなりませんでした。

今回の訪問はその時のリベンジと、母親の介護から逃れて気分転換をするためです。

ホーチミンはカフェ天国です。

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練乳を入れたベトナムコーヒーの屋台カフェ、アフタヌーンティのある古いホテルのカフェ

モダンな1軒家風カフェなど、ホテルから歩いて行けるところに、いろいろなカフェがあります。

お腹が空くと、フォー(米粉の麺)や、バインミーというサンドイッチを屋台で買います。

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バインミーとは、バゲットパンに、野菜、肉、なます、香草を入れ、ニョクマムで味付けした

ベトナム風サンドイッチです。

イスタンブールの港で食べた焼きたての鯖サンドも美味しかったけど

このバインミーもなかなかです。

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ドンコイ通りは、ホーチミン1区の中心地区で

外国人旅行客のほとんどはこの地区のホテルに宿泊しているようです。

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市民劇場(オペラハウス)、聖母マリア教会、統一会堂、中央郵便局

ベンタイン市場、といった主要スポットはすべて徒歩圏内です。

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楽しかったホーチミンでしたが、帰国後に、まさか胃がんの告知が待っていたとは。
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日帰り温泉療養 [暮らし]

茨城県には、栃木県や群馬県のような有名な温泉地はありませんが

小さな温泉や鉱泉が、いくつかあります。

術後の療養のため、週に2~3回、近所にある日帰り温泉に通っています。

こざっぱりとした内風呂に、海が眺められる展望露天風呂があります。

海を見ながらの入浴は気分が癒されます。

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日帰り温泉のいいところは、安さと気楽さです。

ここは源泉かけ流しではありませんが、温泉に入り畳でくつろいで終日500円。

現在、シャワーのボイラーが不調で、500円の料金が200円引きの300円に。

塩素臭も殆ど感じられず、一部掛け流しの状態になり、きれいなお湯が実感できます。

すぐ近くの海岸にも天然温泉の大きな日帰り入浴施設がありますが

それにもかかわらず、こちらのほうが盛況なのは、やはり安くて泉質が良いのでしょう。

温泉につかっていると、体の表面にかかる水圧で内臓がほどよく刺激されます。

そのせいでカラダも疲れるので、風呂上がりは畳敷きの休憩室で横になって体を休めます。

先週から薬の服用による抗がん剤治療が始まりました。

2週間飲んで2週間休むというサイクルです。

比較的軽いとはいえ、やはり副作用はあります。

味覚障害で食欲が落ちているのに、抗がん剤の服用でさらに食欲が減退しました。

食べ物を美味しく食べれないというのが、こんなにつらいものだとは。

それでも、退院後に比べれば少しずつ体力もついてきたし、睡眠時間も長くなりました。

温泉療養とともに抗がん剤治療もがんばって続けていきたいと思います。
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渋谷百軒店 [80年代クロニクルズ]

渋谷道玄坂を上っていくと、右側に百軒店(ひゃっけんだな)という通りがある。

通りの入り口近くには道頓堀劇場というストリップ小屋があり

その先を進むと円山町のラブホテル街が広がっている。

この界隈は、同じ渋谷でも、公園通りや東急本店通りとはちがう匂いがあり

周辺には個人経営の飲食店や風俗店がひしめき合っている。

住所で言えば道玄坂2丁目。

ラーメンの「喜楽」やカレーの「ムルギー」台湾料理の「麗郷」名曲喫茶「ライオン」など

私が東京に出たときに、今でも立ち寄る店が何軒かあります。

この界隈が好きで、会社を辞めた後、事務所兼仕事場用にワンルームマンションを借りたのも

この百軒店でした。

先日「孤独のグルメ」というテレビドラマを見ていたら、ふと、この百軒店を思い出しました。

「孤独のグルメ」は、個人で雑貨輸入商を営んでいる主人公の中年男が

仕事の合間に立ち寄った店で食事をする様を描いた、ドキュメンタリーのようなドラマです。

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主人公が立ち寄る店は高級料理店や洒落た店ではなく、個人経営の食堂のような店ばかり。

料理をもくもくと食べる食事シーンがなかなかの見もので、その中に主人公の独白が入ることで

たんたんとした食事シーンにドラマチックな起伏をもたらしている。

「孤独のグルメ」を見ていて、なぜ百軒店を思い出したのかと言うと

このドラマの主人公が入りそうな店が、あの界隈にはたくさんあるからです。

今はなき「大芽園」という餃子専門店も、そのひとつでしょう。

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カウンターに6~7席ほどの小さな店で、メニューは餃子と焼きそばの二品だけ。

餃子は、注文が出るたび木棒を使って皮を延ばし、それに餡を包んで焼いていた。

焼きそばは、具はもやしのみで、ラードと塩コショウ、醤油を使ったシンプルな味付けです。

やさぐれているが、どこか自由な気分に浸りながら、私はこの店で餃子を食べるのが好きだった。

映画とワインの好きな店主で、話しかけるとボソボソと応えてくれた。

「孤独のグルメ」の主人公、井之頭五郎が訪れたなら、この店をどう評すのだろう。


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NHKプレミアムアーカイブ「さすらい」 [映画]

2014年に観た映画は147本で、そのほとんどがDVDによる鑑賞でした。

147本と言っても未見の新作は40本足らずで、他は何度も観ている旧作ばかりです。

昨年、最も印象に残った作品はNHK-BS プレミアムアーカイブとして放送された

「さすらい」というテレビドラマでした。

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[物語] 施設を出て東京にやってきた主人公ひろしは、映画の看板屋で働くことになる。 しかし、仕事になじめず、サーカス、アングラ劇団、氷屋など、職を転々とする。 自分には何ができるのか、自分は何者なのか。 さすらうような日々の中で、主人公は自分を探しだそうとする。

[出演] 友川かずき、遠藤賢司 、栗田ひろみ、外波山文明、笠井紀美子

[作・演出] 佐々木昭一郎

この作品は1971年にNHKで放送されたもので、10代の私に強烈な印象を残した作品でした。

主人公が抱く不安、迷い、野心のようなものに、当時の私は自分を重ねて観ていたのでしょう。

当時はビデオなんてないから、一瞬たりともテレビから目を離さず、画面を見続けました。

私は、こんな前衛的な作品をNHKが放送したことに驚き

エンドクレジットに出ていた佐々木昭一郎というNHKの演出家の名前を覚えました。

今までに何度か再放送されたようですが、もう一度観直す機会はありませんでした。

昨年秋、43年ぶりに鑑賞することができ、長年の思いがやっと叶ったというわけです。

佐々木昭一郎氏の実験的な作風は、43年後の今も私を魅了しました。

10代の頃に受けた影響は、何十年経っても変わらないものかもしれません。


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